塩のはなし

いろいろな塩

海の塩

大地の塩

日本の塩(丸皿:左から、粟国の塩、蒼の極み塩、雪塩)

海外の塩(角皿:左上から時計回りに、ピランソルト(パブスブルク家の塩)、ヒマラヤソルト、マレーリバーグルメソルト、ゲランドソルト)

 

 

減塩のはなし

食事療法の中でも日本人にとってなかなか難しいのが減塩。

漬物、醤油、味噌など日本食に欠かせない発酵食品は多くの塩を必要とします。塩加減のことを「塩梅(あんばい)」というくらい、日本食の味の決め手でもあります。

 

塩の製法による違い

日本は海に囲まれた国なので、古来、塩の由来は海塩です。海水を濃縮させる自然製法とイオン交換など人工的に食塩を作り出す方法があります。ヒマラヤやボリビアなど岩塩の産地では、岩塩を洗浄して粉砕して食塩にします。製法によって食塩に含まれる成分や塩化ナトリウムの比率が変わります。塩比較表

 

塩化ナトリウム含有量の違い

どれも食塩なのですが、塩化ナトリウムとしての含有比率が異なります。お豆腐を作るのに欠かせないにがりは塩化マグネシウムです。減塩しおはイオン交換膜を利用して人工的に塩化マグネシウムや塩化カルシウムの含有量を増やしています。塩化とついているのはCl(塩素イオン)のことです。食事療法でいう減塩は主に「減ナトリウム」のことを言いますが、腎不全やカルシウム血症などの病気の種類によっては減カリウムや減カルシウムが必要になります。

 

調味料や加工食品の成分表示を見ましょう

家庭の日本食で塩そのものを使うのは漬物や塩もみくらいで、普段はしょうゆや味噌、ドレッシングなどの調味料を使うことが多いと思います。

ふだん使う調味料や食品の成分表示を見る習慣をつけましょう。

 

塩分計を使ってみましょう

外食や売っている惣菜の味が濃いな~と感じても、味覚と塩分量はなかなか一致しません。薄味でもたくさんの量を食べれば塩としての摂取量は多くなります。医療機関や健診で減塩しましょうと言われたら、まず塩分計で味覚を数値化してみましょう。

タニタの塩分計がお手頃です。商品によって測定できる温度帯が異なるので、冷たいものを測る場合は気をつけましょう。

薄味に慣れることが一番ですが、高齢になると濃い味でないと食欲が出ないということがあります。食べる量が少なければ摂取量は減るので、一品はしっかりした味のものを少量、それ以外は薄味という工夫も良いでしょう。